毎朝、慌ただしい中で準備をしている中…
「この服イヤ!」「ごはんいらない!」
そんな子どもたちの声が響き渡る。
なんで…忙しい朝にかぎってぐずるんだろう。
毎朝、時間も心もギリギリ。
つい大きな声で怒ってしまう…。
夜になってようやく落ち着いたころ、ふとよぎる不安。
なんだか…どんどんぐずりが酷くなっている気がする。
「共働きは、愛情不足になりやすい」
周りから聞こえてくる言葉が、不安を加速させます。
「愛情不足だと、わがままや反抗が増える」
もしかして…
うちの子も、愛情不足なの?
そう不安になって、検索をされましたよね?
素晴らしいですね。
悩んでこのページにたどり着いたあなたは、
すでに子どもと真剣に向き合おうとしている証拠です。
そして、この記事にたどり着いてよかったです。
なぜなら――
もしこのまま何もせずにいたら、子どもの心に深刻な影響を叶えてしまう可能性があるからです。
例えば…
- 自分は親に愛していないと感じる
- 気持ちを閉ざし、大人への信頼を失う
- 孤立し、学校に行けなくなる
- 思春期以降、自己否定が強まり、自傷や自殺未遂につながることも
実際、2023年度の厚生労働省の統計では、小中学生の自殺者数が過去最多を記録しています。
私は精神科病院で15年、実際に自殺を試みた方たちと関わってきました。
その多くの方々は、「親からの愛情を感じられない」と語っていました。
幼い頃から「忙しい」と言われて相手にされず
困った行動をすれば「おまえのせいで…」と責められ
一番愛して欲しい存在である親から愛を受け取れず
気持ちを受け止めて欲しかった親から受け止めて貰えなかった子どもたちの慣れの果て…
親子といえども、他人です。
気持ちは、言葉や行動にしなければ伝わりません。
「家族だから分かってくれているはず」
その思い込みが、すれ違いを深めてしまいます。
だからこそ、今!
「ちょっとおかしいな」と感じたこのタイミングで行動ができたなら、この先の未来を救う第一歩となります。
この段階でこの記事を見ていただけて、本当に良かったです。
どうか、自分を責めすぎないでください。
あなたは十分に頑張っています。
むしろ、頑張りすぎて、自分自身の心の余裕がなくなっているのかもしれません。
心の余裕のなさから、子どもたちには愛情がうまく伝わらなくなってしまうことがあります。
- 愛情不足とはどういう状態か
- 子どもが出す“3つのサイン”
- 今日からできる“4つの関わり方”
- ママ自身の心の整え方
について、心理・脳科学的な根拠も交えて丁寧にお伝えしていきます。
あなたはひとりじゃありません。
一緒に、考えていきましょう。
愛情不足とは?~3つのサイン~
そもそも、愛情不足とはどういった状態なのでしょうか?
それは、子どもが「自分は大切にされている」と感じられていない状態のことです。
しかし、それは親が子どもに愛情を注いでいないという意味ではありません。
ママ達の多くは、必死に日々育児に向き合っています。
ではなぜ「大切にされていない」と感じてしまうのでしょうか?
この「感じられていない」というのが大事なポイントです。
子どもたちにとって、親はかけがえのない大切な存在です。
それは、親にとっても変わらない想い。
しかし、子どもたちはまだ脳の発育が未熟なため、ママたちが自分に構えない時間の理由を理解することが難しいのです。
構ってほしいときに、構ってもらえることが「自分は大切にされている」といいう実感につながります。
でも、ママに余裕がない、そのサインに気づけなかったり、応えることが難しくなってしまいます。
その余裕のなさこそが、子どもたちが「大切にされていない」と感じてしまう背景にあるのです。
その結果、親が与えているつもりでも、子どもに“伝わっていない”と、愛情不足のようなサインが現れることがあります。
愛情不足3つのサイン
子どもが愛情を「もらえていない」と感じると、次のような行動が見られやすくなります。
① わがまま・反抗的な態度が増える
何を言っても「イヤ!」と否定したり、反抗的な口調が目立つとき、それは“心がつながっていたい”というサインかもしれません。
② 過度な甘え・執着行動が出てくる
「抱っこ」「離れたくない」「拗ねる」など、スキンシップを強く求めるのは、「もっと安心したい」「見ていてほしい」という気持ちのあらわれです。
③ 無気力や自信のなさが見える
何事にもやる気が出なかったり、「どうせできない」「ぼくなんて」といった言葉が出るとき、それは“自己肯定感”が下がっている可能性があります。
これらの多くは、心理学的には「愛着(アタッチメント)の不安定さ」に関係します。
特に小さな子供ほど、
「わざと困らせるような行動=愛情を試しているサイン」
と解釈されることがあり、
それは「もっと見てほしい」「安心したい」
そんな心の叫びともいえます。
行動が荒れるのは、愛情を試している証拠で、本当は不安でいっぱいということなんです。
愛情不足を防ぐのではなく、安心感を伝える
愛情を注ぐって、どんなことなの?って、目に見えないことなので想像がつきづらいですよね。
言い換えをすると、安心感を与えてあげることが愛情を伝えることに繋がります。
では、どんなことで子どもは安心感を得るのでしょうか?
こういった行動で、子どもは安心感を得ます。
これは、脳科学に基づいた行動と声掛けです。
人間は、オキシトシンという愛情ホルモンが分泌をすることで、安心感や幸福度が高まるとされています。
目を見た会話をすることや抱きしめられることで、分泌をされるホルモンです。
オキシトシンが分泌されると
という重要な働きがあります。
しかし、親子の間に緊張や不安が続くと、オキシトシンの分泌が減少し、 「つながりが感じられない」「攻撃的になる」といった行動が増えるといわれています。
(※厚労省子育て支援研究報告より)
今日からできる4つの行動
愛情不足って表現をしているけど…本当は…愛はあるのに、安心が伝わっていない状態。
安心不足なんです。
だから、安心感を伝えてあげることができれば、子どもたちの愛着行動も自然と落ち着いていきます。
忙しい毎日の中、新たに特別な時間を作ることは大変だと思います。
子どもと過ごす時間の中に、ちょっとした行動を取り入れることで安心感を与えられることができます。
子どもに必要なのは、“小さなつながり”をコツコツ積み重ねることです。それにより、安心感と信頼感を育てます。
特に効果的な4つの行動をご紹介します
これらの行動は、脳内のオキシトシン(愛情ホルモン)の分泌を促し、親子ともに安心感が高まることが科学的にも示されています。
時間がなくてもできる「安心のサイン」。 この小さな積み重ねこそが、子どもの心の土台を育てていきます。
重要なのは、一緒に過ごす時間ではなく、子どもがママの気持ちが自分に向いていることを感じることです。
それが、子どもにとっての“愛されている”という実感につながります。
特別なことをする必要はありません。
今日からぜひ、はじめてみて下さい。
ママ自身の“余裕不足”に目を向けよう
子どもが荒れているように見えるとき、実はママの心がすでに疲れ切っているサインかもしれません。
子育て中のママには、自己肯定感が下がる構造が潜んでいます。
朝からフル回転の毎日。
仕事も、家事も、育児も、全部に責任を感じながら臨んでいく。
特に子育ては予測不能なことばかりで、正解もゴールも見えづらい世界です。
仕事では、成果が出れば「頑張ったね」と評価されるし、 失敗しても「自分の責任だ」と割り切れることもあります。
でも子育てでは、
- うまくいけば「子どもがえらいね」
- 問題があれば「ママが悪いのでは?」
と見られがち。
つまり、子育てでママ自身が褒められる機会がとても少ないのです。
さらに、パパが非協力的だったり、身近に悩みを共有できる人がいないと、 ますます孤独感が強まっていきます。
そして、ようやく相談した相手から、
「もっと構ってあげたら?」
「それって愛情不足なんじゃない?」
そんな言葉をもらってしまうと、 ママは「やっぱり私のせいかも…」と、さらに自分を追い込んでしまう。
結果として、
- 「なんでこんなに怒ってしまうんだろう」
- 「私の関わり方が悪いのかな」
と、頭ではわかっているのに責める気持ちが止まらない。
心に余余裕がなくなると、 子どもに本当は届けたい優しさや安心感が、うまく伝えらなくなってしまうのです。
あなたには、子どもを愛したいという気持ちは、ちゃんとある。
でも、自分の心がすり減っていれば、それを届ける力が弱まってしまうのも自然なことなのです。
「私のせいでこの子が…」
「もっとちゃんとしなきゃ…」
そんな気持ちで心がいっぱいになると、 余裕のなさが子どもにも伝わり、悪循環が始まります。
まずは自分の声に気づくところから
子どもにやさしくしたいと思ったら、
まずは自分自身の気持ちに寄り添うことから始めてみてください。
「疲れてるんだよね」
「本当は泣きたいくらい、がんばってる」
「今日もよくやったよ、私」
こうして自分に優しく語りかけるだけで、
あなたの脳にもオキシトシンが分泌されます。
自然と子どもを見るまなざしや声のトーンがやわらかくなり、
あなた自身の心もほんの少し軽くなります。
これは、子どもとの関係改善に直結する科学的な根拠がある第一歩。
さらに、自分の状況を子どもに伝えることも大切です。
「ママもお仕事してるから、ちょっと疲れてるの」
「ごはん作ってるから、今は抱っこできないけど、あとでぎゅーしようね」
こうやって言葉で伝えることで、
子どもたちも「ママは自分のためにがんばっているんだ」と学び始めます。
最初はピンとこなくても、子どもは少しずつ理解を深めていきます。
そして、先ほどの4つの行動を、毎日1つでも意識的に続けていくことで、子どもの中に少しずつ安心の土台が育っていきます。
実際に私も、長女が3歳の頃から
「ママもいま疲れてるの」
「あとでぎゅーしようね」
など、自分の気持ちや状況をその都度言葉にして伝えてきました。
すると、小学1年生になる頃には――
「ママ、今日もおつかれさま」
「これ、私がやっておくよ」
「ママは毎日頑張ってるね。偉いね。」
そんなふうに、こちらを思いやる言葉や行動が自然と見られるようになったんです。
今では、わたしにとって一番の理解者であり、家庭内の“最強のパートナー”でもあります。
さらに、3つ下の妹もそれを見て、年長クラスになってからは、同じような思いやる言葉や行動が見られる様になってきています。
言葉や行動は連鎖するのだと実感しています。
この様に、お互いに思いやりを伝え合うことで、親子の絆と自己肯定感は一緒に育っていくのです。
だからこそ、
「子どものために時間を作る」のではなく、
「自分のために心を整える時間を作る」ことが、
結果的に子どもにとっても求めていた安心感を与えられるなります。
怒ってしまう日があっても、
時間に追われて笑えない日があっても、大丈夫です。
子どもは、完璧なママではなく、ちゃんと向き合ってくれるママを必要としています。
だから、今日このブログを読んで、
「私にも寄り添っていいんだ」と思えたその瞬間から、
あなたと子どもとのやさしい関係づくりは、もう始まっています。
まとめ:小さな積み重ねとサポート先
そう思うほど、自分を責めてしまう日もありますよね。
でも、子どもにとって大切なのは「完璧」ではなく、 日々くり返される小さな安心の積み重ねです。
- 怒ったあとに「さっきはごめんね」と言葉をかける
- 寝る前に「今日もありがとう」と一言伝える
- 目を見てにっこり笑う
- ハグや頭をなでるなどの短いスキンシップをとる
どれも1分かからない関わりばかり。
でも、その1分が、子どもにとっての「愛されている実感」につながります。
そしてそのためには、 まずママ自身が、自分の気持ちにやさしく気づいてあげること。
自分に寄り添えるママは、自然と子どもにも寄り添えるようになります。
焦らなくていい。
比べなくていい。
今日できる「ひとつのやさしさ」から、はじめてみませんか?
もし、
- どうしても気持ちが落ち着かない
- 子どもの行動に冷静に対応できない
- 誰にも相談できずに苦しくなる
そんな日が続くようなら、ひとりで抱えこまず、専門の相談窓口や地域の支援機関も頼ってください。
例えば:
- 子育てホットライン「ママさん110番」
- 児童家庭支援センター
- 市区町村の保健センター・子育て支援課
- 子育て経験のあるカウンセラーとの対話サービス など
そして、この記事を書いている私も、 心のモヤモヤを言葉にするお手伝いをしています。
もしよければ、ブログやInstagram(@luca.soudan)も覗いてみてくださいね。 あなたが「話してみたいな」と思ったとき、 そっと寄り添える場所を用意しておきます。
「朝のイライラが減る“心の整え習慣”」も今後まとめていくので、またぜひご覧ください。